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高齢の親との連絡頻度はどのくらいがベスト?心のケアと不安解消のコツ

高齢の親との連絡頻度はどのくらいがベスト?心のケアと不安解消のコツ
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目次

はじめに

シニアの世代の親と、その親をもつ子。両者それぞれにとってお互いの連絡頻度について、どうすればよいか悩んだ経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

特に、離れて暮らしている子にとって、親との関係が日々の生活のなかでどうしても薄くならざるを得ない状況があるのは仕方がない?それとも何か方法はある?…と。

「もっと頻繁に連絡を取るべき?」「忙しい中でどうやってバランスを取ればいいのか?」といった疑問がおのずから生まれてしまうのはもっともなことと思います。

連絡の頻度によって親が感じる安心感が増したり、孤独感が和らぐことにつながる一方で、忙しいタイミングでは、頻繁に連絡を取り合うこと自体が親や子にとって負担になることもあります。

この記事では、高齢の親と子にとって、ちょうど良いと感じられる適切な連絡頻度や、親とのコミュニケーションを円滑にするための工夫について、考えてゆきたいと思います。

高齢の親との連絡頻度はどれくらいが適切?

親の状況に合わせた適切な頻度

働く世代の子にとって、そして離れて暮らす親にとって、適切な連絡頻度は、「週に何回がベスト」などと一概に一言では言えないものです。

高齢にさしかかる、またはすでにシニア世代の親が置かれている生活環境、健康状態、性格、地域のサポート体制など、いくつもの様々な要因が関係してくるからです。

例えば、仮に高齢の年齢の域であっても親が自立して健康な状態と自他ともに確認できる状態であるならば、過度な連絡は必要ないかもしれません。逆に、まだ高齢とは言えない年齢の親であっても、身体に不調がある場合や生活環境が不安定な場合は、頻繁に確認をとって家族で親身にケアをする必要があるはずです。

それでは、適切な頻度とはいったいどのくらいなのか?という疑問に対する答えですが、それは【各家庭、親御さんの状況、親子関係を加味して、親子が一緒に答えを導き出す】ことが、親子どちらにとっても、ちょうど良い距離間を見つけ出すことができると思うのです。

では親子で何を話すことで答えにたどり着けるか、次からみてゆきましょう。

コミュニケーションツールの選び方

親子で連絡を取る際、どのような手段で連絡をとっていますか?

子世代にとって身近なツールを使いたくなりがちですが、親にとって使いやすい手段を選ぶことで、スムーズに連絡がとりやすくなります。筆者の経験から申し上げますと、実はここ重要かなと思っています。

  • 電話: 親世代にとってなじみがあり、声を聞けることで安心につながります。ただし、長時間の電話は親子双方にとって負担になることがありますよね。

 

  • ビデオ通話: 親がスマホやタブレットを使いこなせる場合、顔を見ながら話すことで孤独感を軽減する効果があります。子にとって親の表情や体調を直接確認できるという利点もあります。ですが、そもそもビデオ通話を使い始めるにあたって設定や使い方を説明するには、言葉だけでは伝わりにくいので、ご家族で一緒に使い方を確認する必要も場合によっては生じるかもしれませんね。

 

  • 携帯キャリアのテキストメッセージ: 文字入力に慣れている親御さんならば、テキストメッセージは手軽で負担が少ない手段です。ただし、親が文字入力に不慣れであったり、文字を入力すること自体に面倒さを感じてしまう場合には、逆にストレスになる可能性もあり、悩みどころです。

上記にいくつか列挙しましたが、電話やメッセージアプリなどいくつかありますが、親の年代というよりも、親が好む連絡手段を用いることで、親からすすんで連絡をくれるようになる傾向になります。

筆者の親の話で恐縮ですが、当初は携帯キャリアのメールをメインで使って連絡をとっていましたが、こちらから連絡をしないとメールが来ないことが多々ありました。

そのため、電話で日々やりとりしていたのですが、電話の着信音に敏感な親が家事やお手洗いの途中でも急いで電話をとろうとして危なっかしいことが何度もありました。実際それで一度、腕を骨折してしまい手術しなくてはならなくなりました。

手術をきっかけに電話の代わりになるものを探していたところ、甥っ子が遠出した際の花の写真を送りたいというきっかけで、高齢の母にLINEの使い方を伝授し、母は後期高齢者でLINEデビューを果たしました。

以来、日々の連絡手段はもちろんですが、「おはよう」と「おやすみ」の安否確認として朝の8時と夜の8時には私と母とで毎日連絡を取り合うようになりました。

子世代にとって難なく使いこなせるデジタルツールであっても、親にとってどのツールが使い勝手が良いか?は年齢ではくくりきれませんし、個人差が大きいなと感じています。

文字をタップすることが面倒であっても、スタンプや絵文字で会話が成り立ちやすいLINEは筆者の親にとってみれば❝使い勝手の良いツール❞でしたが、皆さんのご家族は違うケースもあるはずです。

是非、いろいろ試しながらご家族でみつけて頂けるといいな、と思います。

無理のない頻度で親と連絡を取り合う方法

緊急時は例外として、日常における親子での連絡頻度は、双方にとって無理がない範囲で自然な形で、というのが良いのかなと思います。自然にしていると忙しさのなかで忘れてしまうこともある…という方には、❝定期的なスケジュール❞を設けることで連絡をしないままの状態を避けることができると思います。

上記で軽く触れましたが、筆者の親子の場合、連絡ツールとしてLINEを用いて朝と夜の一日2回、「おはよう」「おやすみ」をスタンプで伝えるという❝定期的なスケジュール❞で連絡を取り合っています。

この❝安否確認❞と私たち親子で呼んでいる連絡手段を続けることで、どちらかからの返信が無い場合には「大丈夫?」「困ったことがあったのかな?」と気づけますし、何事もなく連絡が取り合えていることで、親も子も精神的に不安になる気持ちを減らすことができる良い効果があるなぁと親子ともども感じているところです。

上記はあくまでも筆者の事例であり一例ですので、下記に頻度についてまとめましたのでご参考頂けますと幸いです。

親子の連絡頻度の例

  • 週末に決まった時間に電話をかける: 週に1回、決まった時間に電話をかける習慣を持つことで、親もその時間を楽しみに話題を用意しておいたり、安定したリズムを作ることにつながりやすいです。

 

  • 簡単なメッセージを毎日送る: 毎日の安否確認を含む短いメッセージは、親子ともに安心につながります。忙しいときでも、”元気?”といった短いメッセージで気遣いを示せるところもポイントです。

 

親子コミュニケーションを改善するためのポイント

親の意見を尊重するコミュニケーション術

親が年を重ねるにつれて、「子が親を世話する」必要があるのでは?と思ってしまいがちです。でも、実際には親には親の自尊心がしっかりあり、【まだ面倒みてもらうほど老いぼれていない】という芯のしっかりした意思をお持ちの親御さんも少なくありません。

親には親なりの思いがあり、子に子なりの思いがあり、他人ではなく親子だからこその難しさを、筆者自身、身をもって感じています。

親御さんの年齢が若くても高齢でも、難しさにおいてはそれぞれのご家庭でおありになるかと思います。難しいからといって親子での会話や連絡を避けていると、どんどん心の距離が遠くなってしまいます。

子にとっては忍耐が必要なタイミングが多くなってしまうのは事実ですが、まずは次のことを実行してみてはいかがでしょうか?ちょっとの譲歩で親の気持ちが和らぐのであれば、実行しない手はないと思っています。

試して頂きたい親子でのコミュニケーション

親の希望や意見を優先する

連絡方法や頻度について、まずは親の意見を聞いて、いちど理解を示しながら尊重してみましょう。仮に親が頻繁な連絡を望まない場合、無理に連絡を取ろうとするのは意味がありませんし、頻繁な連絡を望む親御さんの場合には、状況を説明しながら親子でゆっくり話しましょう。一度にすべて決めてしまうのではなく、双方ゆずれない部分がある場合には、お試し期間を設けて一定期間の後に、あらためて親子で話してみることをおすすめします。

親の話をまず聞いてみる

まずは相手の話に耳を傾けることから始めてみましょう。先に親が感じている不安や希望を話してもらって、子はその話をひとまず受けとめてあげてください。子世代が話を聞いてくれる、というその姿に親の気持ちが和らぎ、穏健な話し合いになりやすいですし、ひいてはお互いの気持ちを伝えてゆける素地になると思うのです。

 

親と共有できる趣味や活動

親子でのコミュニケーションを深めるうえで、共通の趣味や活動があると楽しみながらできて良いなと感じています。例としては、下記のような活動はいかがでしょうか。

テレビ番組や映画の感想を共有する:

親と一緒に観た映画やドラマの感想を言い合ってみると、お互いの感じ方を知れたり、時代背景や親が若かったころの話を聞くなかで家族のヒストリーを知れるきっかけに。

お孫さんも含めて話せる時には3世代共通の話題が生まれますし、親と孫との会話のきっかけにもなって子世代を挟まなくとも会話が弾みやすくなるという効果もありますよ。

 

オンラインでの家族イベントを計画する:

親子が離れて暮らしている場合には、ビデオ通話を利用して一緒に料理を作ったり、3世代でゲームをしたりすることで、離れていても一緒に過ごせる時間が増やせるきっかけに。

遠距離でも親密な関係を保つための工夫

親と子が離れて暮らしている場合、とりわけ遠距離の地域に住んでいる場合、一緒に暮らしている親子や❝スープの冷めない距離❞に暮らす親子とは物理的に異なる面が多く、一緒に暮らしていないからこそのアプローチが必要になってくるかとは思います。

とはいえ、離れて暮らしていることで喧嘩が起こりにくい等の利点もあり、ちょうど良い関係を保つことはじゅうぶんに可能です。

もしも今現在、離れて暮らしていらっしゃるご家族の場合には、次のような工夫を取り入れてみてはいかがでしょうか。

定期的な訪問を計画する:

物理的な距離がある場合でも、数か月に一度、親御さんが住む場所を訪れて、健康状態や心の状態を確認してみてください。元気な姿を見せるだけでも親御さんにとっては嬉しい時間ですし、なにより親御さんが元気で暮らす様子を見て知れることで、お子さんにとっても安心できるからです。

訪問している間だけでなく、前もって計画をする時間も楽しんでみてくださいね。お土産は何にしよう?親と一緒にどこに行こうか?何を食べたいかな?と考える時間だけでも楽しいですし、親御さんに事前に聞いてみることで、親子でその訪問を楽しみながら過ごせると幸せが増えると思いますよ。

プレゼントを贈る(送る)

母の日や父の日といったイベントや誕生日にかかわらず、小さなプレゼントを贈る(送る)ことで、ちょっとしたサプライズになりますし、驚きが仮になくとも離れていても覚えていてくれているという気持ちをもってもらえますよね。

高齢の親の不安を解消するコミュニケーション

親が感じる不安を理解する

歳を重ねるにつれて、親世代は健康や将来についての不安を抱えやすいものです。親がどのような不安を抱いているかを理解しようとしても、なかなか話したがらない等、難しい側面がありますよね。

高齢にさしかかる親世代やシニア世代が抱える不安には、次のようなカテゴリーがあるかと思います。

  • 健康面での不安
  • 経済面での不安
  • その他の漠然とした不安

不安を取り除くための具体的な対応とは?

上記に挙げたカテゴリーの不安を、親御さんから取り除くためには、どのようにすれば良いのでしょうか?

筆者の場合、この不安にはこれがベストといえるものはなく、親のその時々のタイミングに合う最適解はなにか?と、つど対応を探してゆく時のほうが多いなぁと振り返ります。

悩みながらでも行動に移すことは大事で、実際に行動に移してよかった、後悔しなくて済んだということのほうが多いのは事実です。

健康に対する不安:

抱えている持病をはじめとした病気や衰えてゆく体力低下への不安など。定期的な健康診断や日々の行動範囲など、実際に抱えている不安について親自身から話を聞ける機会をつくってみましょう。話を聞くだけでなく、暮らしぶりからの気づきも重要な要素となるはずです。

経済的な不安:

退職後の生活費や年金についての不安など、実は心のなかで抱えていることも。親御さんは隠したがるケースが多いですが、よくよく話を聞いてみることで、子世代が支援できることもあるはずです。

漠然とした不安:

これに関しては何が不安なのか、親御さんご自身も【自分が何に対して不安なのか】わかっていないケースが多いのが実情です。筆者の家庭の事例で恐縮ですが一例を挙げますと…夜になるととにかく不安、眠りが浅くしっかり睡眠がとれない、ひとりぼっちが不安…など、挙げればいろいろな形の不安がありました。ひとつひとつ話を聞いて、相槌をうちながら【こうしたらどうかな?】【今度一緒にこれしてみよう】などの会話を親子ですることで、不安が完全に消えることはなくとも小さくなってゆく過程を何度もみてまいりました。ぜひ、お試ししてみてはいかがでしょうか?

日常生活での安心感を与えるコツ

日常生活において高齢の親御さんに安心してもらうためには、親の暮らす生活環境や親御さんの心のケアを整えることが大切かと思います。

今すぐできる簡単なことからまず行動してみることをおすすめします。簡単な例を挙げますので、できるところからはじめてみませんか?

生活環境を整える:

親が住んでいる場所が安全かどうかを確認してみます。身体の状態に問題や行動に難が生じているようであれば、バリアフリーであるかどうかを確認し、必要に応じたリフォームを検討してください。転倒防止のための手すりの設置や、使いやすい家具の配置などが効果的ですが、この点については事前にネット情報からリフォームの専門サイトで検討をすることが可能ですよ。

定期的な声かけ:

日常的に気遣いの声をかけることで、親は常に見守られているという安心感をもって生活することができますし、何かあれば親のほうから声をかけやすいきっかけ作りの素地となります。「大丈夫?」という言葉では「大丈夫」と返答されて終わってしまいますが、「〇〇はどう?」や「前に話していた〇〇はどうなった?」など、一言では返答できない質問をすることで、親御さんにとって話すタイミングがつかめなかったことも話せるきっかけになるケースもありますよ。声かけは短くても、親の不安を和らげるための大きなサポートになるはずです。

まとめ

高齢の親との連絡頻度は、親の健康状態や生活環境に応じて適切に調整する必要があります。頻繁すぎる連絡は、親や子ども双方にとって負担になる可能性がありますが、逆に少なすぎると親が孤独感や不安を感じる原因となるため、バランスが重要です。

また、親の意見を尊重し、コミュニケーションツールを選びながら、無理のない頻度で連絡を取り続けることが、親子関係を円滑に保つための鍵となります。親が感じる不安を理解し、適切なサポートを行うことで、安心感を提供できるでしょう。

日常生活の中で親とのつながりを大切にし、心のケアを怠らないことが、高齢の親との良好な関係を築くために必要なポイントかなと思います。ぜひ、ご家族に合った方法を、親御さんとお子さん、一緒になって話しながら見つけていって頂ければと思います。

 

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