はじめに
LINEは今や、シニア世代にも使いやすいメッセージアプリとして広く普及しています。しかしその反面、その使いやすさゆえに、詐欺のターゲットにもなりやすいという側面があります。
詐欺師は、LINEを通じて個人情報を盗み取ったり、不正なリンクを送りつけたりして金銭を騙し取ろうとしているからです。
この記事では、LINEを中心とした詐欺の見分け方と、家族でできる防止策について紹介します。LINEを安心して使うために、詐欺の手口を知り、対策を講じてゆきましょう。
LINEを使った詐欺の代表的な手口と対策
LINEでよく見られる詐欺の手口とは?
LINEを通じた詐欺は年々巧妙化しており、特にシニア層はそのターゲットになりやすいのです。詐欺の手口としては、友人や知人を装ってメッセージを送り、金銭を要求するケースが多発しています。
例として、【知人や友人のアカウントが乗っ取られ、急に「お金が必要です」といったメッセージが届く】といった事例が報告されています。
「私はこんな手口には引っかからないわよ!」と言いたくなるお気持ち、よーくわかります。私の母もそうでした…し、実際今も心のどこかでそう思っているはずです…
お気持ちは理解できますが、悲しいかな詐欺はその道のプロです。そのため、しっかりと事前に対策を知ったうえで【引っかからない準備と安心】を手に入れましょう。
本題に戻りますが、上記の例のようなメッセージが届いた場合の対策は、どのようにすればよいでしょうか?
不審なメッセージやリンクを見分ける方法
不審なメッセージやリンクが送られてきた場合、詐欺である可能性が高いです。ここでの【リンク】とは、一般的なウェブサイトへ誘導するリンクも意味しますが、普段やり取りのない知人や、全く知らないアカウントからのリンクはクリック(タップ)しないことが重要です。
対策:不審なリンクや添付ファイルは決して開かないこと。
送信元が知人の場合に限り、必要に応じてメッセージ送信者に確認したうえで対応すること。
知人や友人を装ったアカウントへの対処法
詐欺師が知人や友人を装っている場合、あなたの知人や友人自身がアカウントが乗っ取られていることに気づかないことがあります。知人や友人を装って近づいてきた詐欺師からのメッセージに対応してしまうことで、知らない間に詐欺行為に巻き込まれたり、加担してしまう可能性があります。
対策:知人や友人から急に金銭や個人情報を求められた場合は、まずは別の連絡手段(電話など)で確認を取りましょう。
少しでも怪しいと思ったら、メッセージのやり取りを中断し、アカウントの通報を行います。
LINEでできる詐欺防止の設定方法
LINEのプライバシー設定を強化する方法
LINEでは、プライバシー設定を強化することで、知らない人からのメッセージや通話をブロックすることができます。これによって、全てではありませんが詐欺メッセージや勧誘の多くを未然に防ぐことができます。
プライバシーの設定手順
1.設定手順:LINEの「設定」→「プライバシー管理」→「友だち以外からのメッセージを受け取らない」をオンにする。
2.「ID検索」を無効にし、知らない人に自分のLINEアカウントを知られないように設定する。
不審なアカウントやメッセージをブロックする手順
詐欺の疑いがあるアカウントやメッセージは、すぐにブロックすることが重要です。ブロックすることで、詐欺師との接触を断つことができ、被害を未然に防ぐことにつながります。
ブロックの設定手順
1.詐欺が疑われるアカウントのプロフィール画面を開く。
2.「ブロック」を選択し、そのアカウントからのメッセージを遮断する。
安全にメッセージをやり取りするための設定
LINEで安全にメッセージのやり取りを行うために、セキュリティ機能を活用しましょう。
例えば、メッセージの送受信時に暗号化する設定や、不審なメッセージを自動で検知する機能があります。
設定手順
LINEの「設定」→「メッセージ設定」→「メッセージの暗号化」をオンにして、安全にやり取りを行う。
誰でもできるLINE詐欺防止の工夫
詐欺に巻き込まれないためのメッセージ習慣
LINEでのメッセージのやり取りをする際に、いくつかの習慣をつけておくことで詐欺に巻き込まれるリスクを減らすことができます。
まず、知らない人や不審なメッセージに対しては、冷静に対応し、すぐに応じないことが大切です。
そして、知人や友人であっても、急な金銭要求があった場合は、電話など他の方法で連絡を取りましょう。そのうえで、本当に知人や友人からの連絡だったのかどうか、まずは声を通じて判断しましょう。
電話で話しても判断に迷うことがあれば、いったん連絡を切って、共通の知人や家族に相談と報告を行いましょう。決して恥ずかしいことや申し訳ないことではないのです。
話してくれないことの方が問題なのです。あとあと事態が悪化してしまわないためにも、どうぞ自分の心に留めておくことなく相談してください。
家族でサポートしながら安全を保つポイント
シニア世代がLINEを利用する際は、ご家族がサポートすることで家族どうしの安心感が高まります。定期的にLINEの設定やメッセージのやり取りを確認し、詐欺の兆候がないかをチェックする習慣をつけましょう。
対策
ご家族が親御さんのLINEを定期的にチェックして、不審なアカウントがないか、広告にまぎれて迷惑メッセージがないか確認をする。また、LINEの利用方法について定期的に説明したり、一緒に設定しましょう。
不審なアカウントやメッセージを報告・通報する方法
不審なアカウントやメッセージは、LINE上で簡単に通報することができます。LINEの運営側に報告することで、他のユーザーにも注意を促すことができ、ひいては詐欺行為を防ぐ助けとなります。
通報の手順
1.不審なアカウントのプロフィール画面を開く。
2.「通報」を選択し、詐欺行為が疑われる旨を報告する。
まとめ
LINEは普段の生活において非常に便利なツールですが、詐欺のリスクもあります。LINEを利用する際には、プライバシー設定を強化し、不審なアカウントやメッセージには常に警戒しておきましょう。
家族でサポートし合いながら、LINEの設定を定期的に見直すことで、親御さんをはじめシニア世代のご家族を詐欺から守ることができます。LINE詐欺のリスクを減らし、安全にコミュニケーションを取るためにも、いまいちど設定や使い方をしっかりと見直す機会をつくってみてください。